健康のため、ダイエットのため、脂分を控えた食事をしている人は多いかもしれません。
でも、ちょっと待って!
本当にその食事、「脂分を控えた食事」ですか?
日本人が生活習慣病にかかる割合が増えていると言われています。
そしてその原因は、日本に高カロリーで脂分の多い洋食が定着したからだと言われています。
だからお肉を食べるのを止めて、魚を食べよう!魚を多め、肉を少なめにすれば、日本人の生活習慣病発生率は下がるはずだ!という声があります。
この考えは間違いではありません。それどころか、推奨すべき考え方だとさえ思っています。
ただ、その考え方を実行に移すとき、勘違いしている部分が多いなと感じるのです。
例えば、Aさんという人がいるとします。Aさんは洋食が大好き、お肉が大好き。
でもこのままじゃイカン!と魚中心の食事に代えることを決意します。
そこで選んだ今夜のメニューはサバの竜田揚げ、キャベツとえのきだけの味噌汁、マヨネーズをたっぷりかけた野菜サラダ。
Aさん、「これならヘルシーでしょ」と自信満々ですが、どうでしょうか?
サバをフライパンで焼いてみるとよくわかりますが、サバには脂がたくさん含まれています。もちろんサバの脂は脂肪酸(DHA・EPA)で、血中の脂質を減らしてサラサラ血液にする働きがあります。青魚の魚に含まれている健康成分です。でも、この脂だって、他の脂と同じで高カロリーなことに変わらないのです。
1gで9kcalものエネルギー量があり、食べすぎたら、一日の総摂取カロリーがぐんと跳ね上がります。
体にいい食品だとしても、必要以上に摂りすぎれば体重増加の原因となり、血中脂肪や血糖値、血圧上昇をもたらしてしまうのです。
さらにこのメニューの場合、ただでさえカロリーの多いサバを油で揚げてしまっています。しかもサラダには高カロリーのマヨネーズをたっぷり。これじゃあヘルシーとは言えません。
だから、
「サバと竜田揚げ、キャベツとえのきだけの味噌汁、マヨネーズつきサラダ」
↓
「サバの味噌煮 キャベツとえのきだけの味噌汁 ノンオイルドレッシングつきサラダ」
という風に変えましょう。これならヘルシーです。
サバの味噌煮じゃなくても煮魚なら大丈夫です。煮込むことで脂分が外に出るのでヘルシーになるのです。
ついでなので、「勘違いヘルシー」になりがちな他の食品もご紹介します。
★牛乳・乳製品
カルシウムはとれますが、脂質が多め。低脂肪タイプを選ぶようにしましょう
★ナッツやゴマ
ナッツ30粒でごはん1杯程度のエネルギーが!ゴマもけっこう高カロリーなのであなどれません。
★惣菜
手軽に野菜を摂るために活用されがちですが、脂の多い食材と、たっぷりの油が調理に使われている場合が多いです。
食材・調理方法両方をチェック!
例えばトレイの裏側に貼ってあるカロリー表示を見るだけではなく、脂質も確認するようにしましょう。
★サンドイッチ
野菜がたくさん入ってヘルシーそうですが、マヨネーズやバターが摂取カロリーを引き上げてしまいます。
正しい知識を身につけて、ヘルシー生活を目指しましょう!